『凱旋門』

『愛をめぐる奇妙な告白のためのフーガ』の中には、さまざまなintermissionがありますが、私は、この『凱旋門』が、かなり好きです。
悲惨ではありますが、前向きで強い意志を持った登場人物の話だからです。
私は、あそこまで、強くはありません。だから、憧れるのだと思います。

ラヴィックの運命、葉の運命

第二次世界大戦下のパリ。ドイツからの亡命医師ラヴィックと女優志願のジョアンは知り合い恋に落ちる。しかし、ラヴィックは、かつての恋人を殺したゲシュタポを見つけ、復讐を遂げる決意をする。平和な時代ならば、決して、出会うことのなかった二人の悲恋とラヴィックの復讐の物語。『愛をめぐる奇妙な告白のためのフーガ』の中では、この「凱旋門」という単語が効果的に使われ、葉の運命とラヴィックの運命を重ね合わせる。凱旋門はナポレオンのために作られた。そして、ナポレオンも敗北する。フーガ形式の中では、主題は模倣を繰り返し、後々の運命までも暗示するのだろうか。難しい。


18人の名歌手によるシューベルト:魔王

18人の名歌手によるシューベルト:魔王

  • アーティスト: オムニバス(クラシック),フックス(マルタ),キプニス(アレクサンダー),ヒュッシュ(ゲルハルト),ロトミュラー(マルコ),シュワルツコップ(エリザベート),ゼナーシュテット(ベルンハルト),中山悌一,ルートビッヒ(クリスタ),フィッシャー=ディースカウ(デートリッヒ),リリー・レーマン
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1996/01/24
  • メディア: CD
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Tapies: In Perspective

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Tapies Complete Works Volume 5 1982-85

Tapies Complete Works Volume 5 1982-85

葉は、タピエスの画集を見つめています。彼女が見入っていたのは、どんな絵なのでしょうか。興味がわきます。



エディット・ピアフ

エディット・ピアフ

愛に生きた女性

フランスの国民的シャンソン歌手、エディット・ピアフは、まさに愛に生きた女性だった。貧しい一家に生まれ、歌うことでしか生計を立てるすべを知らない彼女は、多くの男性遍歴を重ねながら、偉大な歌手へと成長していく。その中でも有名なのは、「ラ・ヴィ・アン・ローズ」を生み出した、年下の歌手、イブ・モンタンとの恋。そして、「愛の讃歌」を歌うきっかけとなったボクシングの世界チャンピオン、マルセル・マルダンとの恋愛と死別。彼女は、麻薬に溺れながらも、愛を求め、歌に生きた。事故や自殺未遂、麻薬療養、度重なる手術と、平穏な人生ではなかったが、彼女は生涯、愛とともに生き、愛とともに逝ったのだ。