Nocttrno Indiano

愛をめぐる奇妙な告白のためのフーガ』で、「私」の恋人である葉(イップ)が読んでいたので、私も読んでみた。といっても、葉が読んでいたのは、イタリア語版なんだけど…。で、『インド夜想曲』だけれど、とても翻訳の日本語が美しくて、情景が目に浮かぶようだった。12の断章からなる夜の物語。フーガが、夕暮れから夜明けまでの物語なのと、少し、似ているな、と思う。ミステリーの手法で、でも、内容は深くて、そんなところも似ている。全然、違う話なのだけれど、静かな感じも似ていて、両方、好き。最後の仕掛けも、思いもよらないもので、小説の中に引き込まれていた私は、作者の思う壺にはまったと思う。

インド夜想曲 [DVD]

インド夜想曲 [DVD]