好きだった童話

幸福の王子」は、子供の頃、大好きだった。何度も読んだ。大きくなってから、オスカー・ワイルドの作品だと知った。『愛をめぐる奇妙な告白のためのフーガ』には、幸福の王子とツバメの話しが出てくる。それで、読み返してみる気になった。何年ぶりだろう。子供の頃、ただ、かわいそうと感じていたのと違って、王子とツバメの間の恋愛に似た心の結びつきが印象に残った。オスカー・ワイルドという人は、本当に、繊細な人だったのだろうと思う。もっと自由な国や時代で、生きていられたらよかったのに。フーガを読んでいると、狭い人の心に悲しみを覚えることがある。息苦しい。リスカをしていたときを思い出す。



ギリシャ神話集 (講談社学術文庫)

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