2006-01-25から1日間の記事一覧

第三の嘘

『愛をめぐる奇妙な告白のためのフーガ』では、第三部であるこの本のテーマは、”虚実の概念の破壊”だという。そして、無駄な伏線について触れる。フーガの中の最終intermission『第三の嘘』も、嘘か真実か、読んで行くうちにわからなくなる。謎解きのはずな…

静かな本

『愛をめぐる奇妙な告白のためのフーガ』の中で、悪童日記三部作の第二部のテーマは、”自他の概念の破壊”と書いてあった。難しい。アイデンティティという言葉があるけれど、うまく日本語にできない。そういう難しいテーマはわからないけれど、静かな小説で…

読むべき本

アゴタ・クリストフの悪童日記三部作のうち、『愛をめぐる奇妙な告白のためのフーガ』のintermissionタイトルになっているのは、第三部の『第三の嘘』だ。でも、著作自体には、三作とも触れてある。作中の「私」は、悪童日記のテーマを”善悪の概念の破壊”と…